2013年7月10日水曜日

シンポジウム「日本のエネルギー・環境政策選択」Vol.4

シンポジウム「日本のエネルギー・環境政策選択」Vol.1
シンポジウム「日本のエネルギー・環境政策選択」Vol.2
シンポジウム「日本のエネルギー・環境政策選択」Vol.3
……の続きです。

パネルディスカッションの内容について書こうと思っていましたが、パネルディスカッション中は通訳で忙しくてあまりメモを残せなかったのでパスします。
万一知りたかった方がいらっしゃったらすいません。

その代わり、懇親会で聞いた面白い話を紹介します。

話というのは発電等々エネルギーの供給側ではなく、需要側の話です。
いわゆる省エネです。

ある5階建てくらいのオフィスビルの省エネ改修について、5,000万円の投資で年間の使用電力量を4割以上減らし、年間の電気代を500万円も節約できるようになったという事例があるそうです。
しかも投資5000万円のうち1,500万円は補助金でまかなったそうで、実質7年でもとがとれるとのこと。
省エネはきちんと投資すれば儲かるということでしょう。

だいたい省エネというとエアコンの温度設定を上げるとか、そもそもつけないとか精神論的なことが多く聞こえてくるような印象があります。
しかし省エネのあるべき姿というのはそうではないのではないか、というのがわたしの考えです。
上の例のように、それなりの金額を投資してそもそもエネルギーを使わないシステムを作る方がよっぽど快適で生産的だと思うからです。

日本は省エネが進んでいて、これ以上省エネの余地はない、といういわゆる「乾いた雑巾」神話をよく聞きます。
しかし東日本大震災とその後やってきた夏はそれが事実でなかったことを明らかにしたように思います。
2011年、2012年の節電はかなり精神論に負うところが多かったのかもしれませんが、きちんとした投資による設備更新などでそれをもっと恒常的なものにできるのではないかと思います。
おそらく進んでいるところでは進んでいるのでしょう。

そんな省エネ投資が広まらない理由があるとすれば、そもそもそういう概念を知らないかファイナンスが受けられないかでしょうか。
絶対にもとがとれる投資なのでファイナンスが受けられないというのは変な話ですが、不景気だともとがとれるまで会社が存続しないリスクがあってそうなっているのかもしれません。
あるいは売上が減る電力会社が嫌がっているということもありえるかもしれませんが……。

というわけでまったく印象ばかりのまとまらない記事でしたがシンポジウム「日本のエネルギー・環境政策選択」編は以上です。
おつきあいありがとうございました。

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